KINGDOM-キングダム【11巻】摎の仇討ち!王騎と龐煖の因縁対決

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KINGDOM-キングダム【11巻】に関するあらすじや登場人物のまとめの他に、『すでにもう見た事がある方』も『これから見たい』という方にも、キングダムの魅力とキングダムを何倍も楽しむ方法を見どころとネタバレも含めてご紹介します。

あらすじ

舞台は紀元前244年の中華。春秋戦国時代。

秦の大王・政は中華統一を叶えるため、隣国・韓に攻め入った。
長平の大虐殺により、秦に対して深い怨念を抱いている秦の隣国・趙は機会を伺っていたのだ!

趙はか馬陽(ばよう)に向けて兵を興す。

KINGDOM-キングダム【11巻】の収録話(ネタバレ注意)

第108話 三大天

始皇3年(紀元前244年) 二月
秦国・丞相呂不韋の号令の下、隣国・韓を目指し二十万の大軍勢が出陣した。

秦国内では、軍師学校に通う河了貂、蒙毅らがこの度の戦について議論を交わしている。
先の魏戦で戦った歩兵には、今回の韓戦の徴兵はかかっておらず秦国軍の進軍を尾・兄弟が悔しそうに見つめていた。

秦軍・総大将は大将軍蒙驁(もうごう)である。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

蒙驁の字名は『白老』

その戦いは定石を常とし、冒険を侵さず勝利を急くこともなければ敵に隙を見せることも少ない。
まさに凡庸(ぼんよう)な蒙驁将軍は弱小国の韓を攻めるには最適な将軍であった。

蒙驁軍はその後、快進撃を続けわずか1か月の間に十一もの城を落とした。

順調すぎる行軍に河了貂が秦に隣接する3国(趙・魏・楚)から攻められはしないかと不安そうにしているが、蒙毅曰く「魏」に対しては「麃公」が、「楚」に対しては元々の守備が厚く、「趙」には兵を率いる将軍がいないので心配はいらないのだという。

第109話 趙の蹂躙

「趙」との国境付近・秦国の馬央(ばおう)

農民たちが秦国の活躍を噂していると、突然「趙」の大軍勢が馬央城を取り囲む。
趙軍は副将・公孫龍(こうそんりゅう)が率いる十万以上の大軍勢で馬央を攻めてきたのだ。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

秦国・王都咸陽

趙軍進軍の知らせがいち早く、秦の王都・咸陽に伝令された。
前線地帯を敵国に抜かれると、秦国内に一気になだれ込まれる恐れがある。
「長平」で大虐殺を犯した「秦」への憎悪は計り知れず、趙軍の目的は「秦」の蹂躙だ。咸陽にいる大王・政と家臣達に緊張の色がうかがえる。

政の不安通り、趙兵は殺戮を繰り返し秦の村々は壊滅状態となっていた。秦を蹂躙したのは趙国もう一人の副将・万極(まんごく)将軍であった。万極(まんごく)将軍は長平四十万の呪いを秦国に知らしめるため奮い立つ。

馬央城は趙軍の副将・公孫龍(こうそんりゅう)によって攻め落とされた。

翌日、王都咸陽にも馬央城陥落の知らせが伝わり、その日の午後に緊急徴兵が秦国中にかかった。
その頃、信は王騎将軍に蹴り落とされた修行の地「無国籍地帯」を4か月かかって平定していた。

第110話 将の力量

緊急徴兵がかかった秦国では、村々から徴兵に応じる民間兵たちが軍編成もないまま北東へ向かって行軍を始めていた。その数は趙軍と同数の十万人。

秦軍の行軍の中にはかつて信と共に戦った尾・兄弟、澤伍長、田有、中鉄らの顔ぶれが揃っている。
戦友たちは行軍の中に先の戦いで百人将となった信の姿を探していた。

一方、趙軍はすでに陥落した「馬央」の姉妹都市にして前線地帯の要である「馬陽(ばよう)」を攻めたてる。「馬央」を陥落した趙軍はそのままの戦力で「馬陽」を包囲している。
包囲された「馬陽」へ向けて秦軍は進軍を始めたのだ。

王都・咸陽では、「馬陽」救出の総大将を誰に据えるかで揉めていた。
候補に上った武将は、圧倒的な武力で攻(こう)に特化している蒙武(もうぶ)将軍。
そして、もう一方の候補として上ったのは、六将最後の一人で秦国最強の武将である王騎将軍だ。

第111話 任命

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

王都・咸陽の軍議に参上した蒙武将軍と王騎将軍の両雄。
(信も王騎将軍と共に咸陽について来ていた。)

蒙武将軍と王騎将軍は互いに引くことが無く、舌戦を繰り返す。
しかし、呂氏派の昌平君が王騎将軍を秦総大将にするために呼び寄せていたと発言したのだ。

昌平君は徴兵と同時に王騎に依頼を送ったが、王騎からの返答が無かったので蒙武に依頼をしたという。

どうにも納得できない蒙武であったが、昌平君は総大将には王騎将軍を据えると譲らない。

一歩も引かない蒙武に対して昌平君はあくまでも総大将は王騎将軍であると説き伏せ最終的には軍総司令である昌平君の力技によって、王騎将軍が総大将に決定された。

王騎は「大王・政の口から正式な任命を受けていない」とし、人払いを命じた。
王騎曰く、古き作法にのっとり大王と王騎の2人のみで任命式を行うとした。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

王宮・本殿に残った大王・政と王騎の2人。
王宮・本殿内には陽の光が差し込んで2人を包み込んでいた。

政は王騎が嘘をついて人払いをしたことを見抜いていた。王騎に真意を問う。
王騎は、かつての「大王・昭王から政への伝言」を伝えると言う。

第112話 戦友終結

王宮・本殿の入り口で待機していた信たちに本殿へ入るように王騎の副官・騰(とう)が声をかける。

王宮・本殿で王騎将軍の任命式が行われた。
趙軍によって、馬央はすでに陥落し、前線の要である馬陽もすでに攻撃を受けている。
趙軍殲滅のための秦軍十万の総大将に王騎将軍が任命されたのだ。

任命式が終わると、信は渕さんと共に戦場に向かった。

王騎が総大将になったという話は行軍している秦軍の中にすでに伝わっており、歩兵たちも王騎の総大将着任に嬉々としていた。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

秦軍では、さっそく「伍作り」が始めるところであり伍長が収集されていた。
尾平や田有らが心配している中、信が騎馬でさっそうと現れた!

第113話 馬陽

「特殊百人部隊」を任命された信の百人隊はどこの大隊にも属さず、王騎将軍直属の特殊部隊となった。

百人将・信でさえも「特殊百人部隊」の意味するところは正確に理解していなかったが、重要な戦局に当てられるであろうことを察知して農民歩兵達に檄を飛ばし、士気を高めた。

王騎将軍に蹴り落とされた修行の地「無国籍地帯」を平定した信は百人の兵を束ねる将として、格段に人身を掌握する術を身に着けていた。

秦の王都・咸陽の夜

かつての戦友であり現在は文官である昌文君と王騎は月夜に照らされる中で対峙していた。
昌文君は王騎に対して、大将軍を引き受けた意向を問う。

王騎は馬陽に強い思い入れがあることを伝えた。
馬陽はかつての六将・摎(きょう)が倒れた地であり、摎の弔いの地である馬陽は死守したいのである。

秦軍の野営地で信や農民兵たちが寝ている。
信が何かの気配に気づいてふと目を覚ますと、傍らに立つ羌瘣が信の寝顔を見下ろしていた。

第114話 王騎出陣

副将・羌瘣の登場に夜中にもかかわらず尾平や澤さんたちは沸き立った。

始皇三年・三月

秦の王都・咸陽では、総大将・王騎将軍が副将を引き受けた蒙武(もうぶ)と共に大観衆の見守る中を出陣していた。勝報を祈る昌文君と昌文君の思いに必ず応えるという王騎。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

秦の六将最後の一人・王騎将軍出陣の報は列国全土に広まり大きな衝撃を与え、一気に注目を集めることになる。しかし、趙軍に包囲されている馬陽(ばよう)には王騎出陣の一報は届くことなく、趙軍の猛攻に必至に耐えていた。

王騎軍が馬陽に到着する道のりは十五日。
一方、先行していた信たちの歩兵軍はあと九日のところまで軍を進めていた。

歩兵軍が馬陽に近づくにつれて、趙軍の噂が歩兵軍の中に入ってくる。
先に陥落した馬央は「長平の大虐殺」により秦を恨んでいる趙軍の手によって、女子供にいたるまで皆殺しにされたという噂だ。
この噂は歩兵団たちに対して、趙軍に対する大きな恐怖心を植えつけた。

進軍を進めるにつれて、歩兵団の中から脱走者が出た。
信は歩兵団に檄を飛ばすが、士気は簡単には上がらず俯く兵が多くいる状況だ。

そんな中、突然後方から「ドォォォォ」という地鳴りと共に王騎軍の騎馬隊が追い付いた。
士気が最底辺まで下がっていた信や農民兵たちは王騎軍の騎馬隊の壮大さに声を無くす。

第115話 龐煖

「全軍・前進」

歩兵団に追いついた騎馬隊の中央で王騎将軍が告げると、大歓声を上げて兵が士気を最高潮まで高める。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

大将軍・王騎の圧倒的な存在感に農民兵たちは目を丸くする。

野営地で信はしばらく握っていなかった剣の勘を取り戻すために、羌瘣と試合をしていた。
羌瘣は蚩尤の奥義「巫舞(みぶ)」を「神を落とす」秘儀であると説明し、一方、元々体に神を宿す者を「武神」であると説明した。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

秦の王都・咸陽では、趙軍の総大将の情報をようやく掴んでいたが趙軍総大将・龐煖(ほうけん)に関する情報はほとんどの大臣が知り得ない状況であった。

ただ一人、龐煖の名を聞いた昌文君だけが冷や汗をかいていた。

九年前
龐煖は王騎の手によって殺されたと思っていた。

第116話 武の結晶

秦の王都・咸陽では大臣達が趙軍総大将・龐煖の話にうろたえていた。

龐煖が何者なのか、かつての六将・摎が龐煖に討たれた話も大臣達にとっては全てが謎であった。
唯一真実を知っている昌文君が大臣達にすべてを告げた。
「かつての六将・摎が病死した」という話は、王騎と昌文君が画策したつくり話であること。また、実際は「摎は龐煖に殺されていた」こと。また、昌文君は龐煖を「武の結晶だ」と語った。

九年前
秦軍は当時、趙の城であった「馬陽」を包囲していた。

龐煖は二千人の精兵が守る秦軍総大将・摎の宿営地をたった一人で襲撃した。
秦の守備兵たちは龐煖を円陣で取り囲んだが、龐煖はそれをやすやすと突破したのだ。

そして、龐煖は秦軍総大将・摎を討ち取った。
騒ぎに駆けつけた王騎は龐煖を斬った。

死んだと思っていた龐煖が趙軍の総大将として現れたのだと言う。

昌文君曰く、おそらく王騎は最初から龐煖が出てくることを知っていてこの度の秦国総大将を引き受けた。この戦いは九年前の因縁の戦いだ。

第117話 理由

大王・政は王騎の出陣の理由にひっかかっていた。

九年前の因縁としても、これまでに失った戦友は数知れないはずでありなぜ今回に限って王騎が動いたのか。

かつての六将・摎は謎に包まれた将軍だ。
華々しい戦歴を残すも、その素性に関する情報は一切残されていない。
どこで生まれたのか、どこで育ったのか家族に関しても一切が不明。
常に人前では仮面を外すことが無く、様々なうわさが残っており美しい女であったという噂もある。

昌平君が昌文君に聞いた
九年前、龐煖が一人で秦軍本陣を襲った意図は何だったのか。一人で本陣を襲うなど作戦にしては不可解である。

昌文君は答えた
当時、昌文君はその場にいたのだ。

圧倒的な武力で秦の本陣を襲った龐煖の言葉は
「在るのは天地が畏るる者が今この地に二人居るということ、我の他にもう一人。それは天地が砕け散ろうとも許されぬこと」

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

つまり、龐煖は強敵を求めて戦う武神であるということだ。
龐煖も王騎を討つために出陣した可能性が考えられる。

それから三日後ついに秦軍が決戦の地である馬陽に到着した。

第118話 両軍揃う

馬陽で籠城していた秦軍が、信たち援軍の到着に士気を高めた。

趙軍は公孫龍が秦軍に横陣でしかけてくる。

しかし、王騎軍は趙軍を避けて全軍停止、右方に前進した。

趙軍には大将軍・龐煖、軍師・趙壮(ちょうそう)らが集結している。
趙軍は王騎軍の誘いに乗って、荒地・乾原(かんげん)での戦いを選択した。

『キングダム』(C)原 泰久/集英社

追ってきた趙軍を後目に王騎軍は陣形を整える。
千人将・壁も信の特殊百人隊も陣形に加わった。

広大な乾原(かんげん)の地に秦軍・趙軍両雄の陣形が形成された。

キングダム11巻の主な登場人物

秦国
・信(しん_初陣で活躍し百将となった)
・河了貂(かりょうてん_元山民族で信の同居人)
・政(せい_秦国の若い大王)
・呂氏(りょし_秦国丞相 本名:呂不韋)
・騰(とう_王騎将軍の副官)
・昌文君(しょうぶんくん_大王・政派の文官)
・昌平君(しょうへいくん_呂氏派)
・壁(へき_昌文君配下の副官)
・羌瘣(きょうかい_秦の女剣士)
・蒙驁(もうごう_大将軍_白老)
・蒙毅(もうき)
・渕さん(えん)
・澤圭(たくけい)伍長
・尾兄弟
・田有(でんゆう)
・中鉄(ちゅうてつ)

趙国軍
・副将・公孫龍(こうそんりゅう)
・副将・万極(まんごく)

かつての六大将軍
・白起(はくき)
・王齕(おうこつ)
・胡傷(こしょう)
・司馬錯(しばさく)
・摎(きょう)
・王騎(おうき)

呂氏・四柱
・蔡沢(さいたく)
・蒙武(もうぶ_)
・李斯(りし)
・昌平君(しょうへいくん)

キングダム11巻の見どころ

11巻では、ついに六将最後の一人である「怪鳥・王騎」が動き出します。

任命式の場面は特におすすめで、日の光に包まれた政と王騎の2人の姿が神々しい!
昭王亡き後、大将軍として秦国兵を率いることがなかった王馬の真意とはどこにあるのか。

武神・龐煖の強さは如何ほどなのか怒涛の展開が動き出します。

まだ読んだことが無い方はぜひ読んでみてください。

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